2023/07/28(金)
冷たい水は駄目!は間違い?!
カテゴリー:院長ブログ
今回のテーマは「冷たい水は駄目!は間違い?!」についてです。
今年も暑い日が多くなってきていますね。
夏になると私の記憶違いでなければ、ニュースとかで「この時期としては過去最高気温!」みたいなフレーズを毎年聞いている気がします。
つまり、年々暑くなっているってことですよね?
「今年は涼しい夏になるでしょう!」みたいなニュースを聞いた覚えがありませんし、「今年の夏は割と涼しかったね~」という会話も聞いた覚えがありません。
しかし、私の記憶だけに頼るのは駄目だと思い、気象庁の過去データで調べてみました。
その結果、日本の平均気温はここ100年で1.3℃上昇しているそうです。
更に、東京などの大都市はヒートアイランド現象による気温上昇により平均気温がこの100 年あたりで3.2℃上昇しています。
確かに、最近は35℃以上の猛暑日は頻繁にありますし、地域によっては40℃以上の酷暑日という場所もあります。
そりゃー、毎年暑い訳です・・・。
昨年(2022年)の日本の平均気温の基準値(1991~2020年の30年平均値)からの偏差は+0.60℃で、1898年の統計開始以降、4番目に高い値だったそうです。
因みに、 1898年の統計開始以降のベスト5は下記となります。
・1位:2020年(+0.65℃)
・2位:2019年(+0.62℃)
・3位:2021年(+0.61℃)
・4位:2022年(+0.60℃)
・5位:2016年(+0.58℃)
全部最近じゃないですか?!
この気温上昇傾向はほぼ間違いなく今後も続きます。なぜなら、世界中で日々地球温暖化が進んでいるからです。
これを防ぐ為には、世界中の国が協力して対策を講じないと駄目なのですが、現状は足並みが揃わないので難しそうです。
さて、前置きが長くなりましたが今回の本題に入ります。
気温が高くなると尚更重要になるのが「水分補給」です。
昔は、水分は摂るな!といった風潮がありましたが現在は違います。
世代を問わず水分補給の重要性は理解されていると思います。
そんな中、水分補給に関してチラホラとお客様からこんな話を聞くことがあります。
「冷たい水は体に悪いと聞いたことがあるので、本当は暑いから冷たい物を飲みたいけど、常温の水を飲むようにしています」
こんな感じの内容です。
確かに常温の水にはメリットがあり、冷たい水にはデメリットがあります。
しかし、冷たい水にもメリットがあります。
ですから、「冷たい水は駄目と決めつけるのは間違い」です。
冷たい水=駄目という考えは一回忘れて、状況に応じて常温・冷水・温水などを飲み分けることで、体を良い状態に保つ事ができます!
では、今回はそんな状況に応じた飲み方について解説していきます。
まず、冷水・常温・温水それぞれの特性を記します。
◆冷水(5〜15℃)
運動した直後に飲むと吸収が早くなるので効果的。熱くなった身体を冷やすのに効果的。また、冷水が胃壁を刺激して便通が良くなったり、交感神経への切り替えを促して目覚めが良くなったりという効果も期待できます。但し、頻繁に冷水を飲むと胃腸の働きが低下しやすくなる。
◆常温の水(20〜35℃)
ぬるめで、蛇口から出てくる程度の水の温度です。この温度は胃腸への負担が少ないことが一番のメリット。冷水に比べると吸収の速さは劣りますが、胃腸への負担度と吸収スピードが丁度良いため、日常的に飲む水として好適だと言えます。健康のために毎日飲む水の量は1〜1.5リットルと言われますが冷水や温水でこれだけの水を毎日飲むのはかなり大変ですよね。
◆温水(60〜80℃)
胃腸への負担がもっとも少ない半面、吸収速度も遅くなります。しかし身体を温めることができるため、冷え性が気になる方や就寝前の1杯に最適です。
人間の免疫機能は体温が1℃下がっただけでも大きくダウンします。冷たい飲み物を飲んで身体が冷えると免疫機能も低下します。その結果、ウイルスや細菌、老化を促進する物質を排除する能力が落ち、身体がダメージを受けやすくなります。免疫力をキープするためにも、常温の水を普段から取り入れるのが良いと言われる所以がここにあります。
これらの特徴から状況別に摂るべき水分を判断すると、
・冷水を飲むのがお勧めの状況
炎天下の中での運動で大量に水分を失っている場合や、体温が上昇している場合
・常温を飲むのがお勧めの状況
食事で飲む際や、喉が乾いた際など合間で水分補給する場合
・温水を飲むのがお勧めの状況
常温と同じく食事の際や合間で飲むもよし、睡眠前に飲むのもよし。
以上が、状況別「水分の温度別飲み方」となります。
ですから、一般的によく言われる「冷たい飲み物は駄目!」これは間違いであり、スポーツなどで体温が上昇している場合は早急に体温を下げる必要性があるので、冷たい飲み物が効果的になります。
一方、体温が特別上がっていない状況であれば、常温や温かい飲み物を飲むのがお勧めです。
状況に応じて水分を飲み分けることで、今年のこの暑い夏も乗り越えることができ、夏バテが秋まで続いてしまう・・・、そんな最悪の事態も避けることができるようになりますよ!
それでは、本日はこの辺りで失礼します。
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