2023/05/05(金)
こんな油を摂っているあなたはヤバイ!
カテゴリー:院長ブログ

今回のテーマは「こんな油を摂っているあなたはヤバイ!」です。
突然ですがクイズです!
「油は体に良いものですか?それとも悪いものですか?」
考えてみてください
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正解は「油は体に良いものにもなるし、悪いものにもなる」です。
(ずるい回答ですみません・・)
恐らくあなたは、「油は体に悪い物」と考えたのではないでしょうか?
「油=肥満」
そんな連想をされる方も多いと思います。
だから、体には悪い物というイメージがついちゃうのだと思います。
しかし、油は適量摂らなければ体の様々な機能に悪影響を及ぼします。
今回はそんな「油」について解説していきますが、油の中でも特にこの油はヤバイ!というものがあります。
でも、このヤバイ油は皆さんが気づいていないだけで、日本では至る所に存在しています。
ですから、ヤバイ油についてしっかりと理解して自分でヤバイ油を避ける習慣を付けるようにしてください。
その結果、動脈硬化や心疾患などの重大な将来の病気を防ぐことが可能になります。
油(脂質)の役割は多岐に渡ります。
・細胞膜の形成
・脳や神経の機能を保つ
・ホルモンの材料になる
・胆汁を作る材料になる
・皮膚や髪に潤いを与える
などが主な役割となります。
ただし、一口に「油」といっても種類は様々で、体にどの様な影響を及ぼすかは種類によって異なります。
ですから、積極的に摂りたい油もあれば、できるだけ控えたい油もあります。
油の種類は主成分である脂肪酸の構造で決まります。
先ず脂肪酸は大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分かれます。
それぞれの脂肪酸についてもう少しだけ説明を追加すると、
・飽和脂肪酸
飽和脂肪酸は常温では固体である事が多く、酸化しにくいという特徴があります。
肉類、バター、乳製品、パーム油などに含まれる脂肪酸です。
現代人はこの油を摂りすぎる傾向にあると言われています。
・不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸は常温では液体であることが多く、空気や熱で酸化しやすい性質があります。
不飽和脂肪酸は構造上の違いから、「多価不飽和脂肪酸」と「一価不飽和脂肪酸」の2つに大きく分けられます。
多価不飽和脂肪酸
・オメガ3系脂肪酸:青魚、えごま油、アマニ油、などに含まれる。
・オメガ6系脂肪酸:コーン油、綿実油、ゴマ油などに含まれる。
一価不飽和脂肪酸
・オメガ9系脂肪酸:オリーブオイル、キャノーラ油などに含まれる。
オメガ3とオメガ6は別名必須脂肪酸とも呼ばれ、体内で作る事ができません(オメガ9は体内で作ることが可能)。ですから、意識的に必須脂肪酸を摂取する必要性があります。ただし、バランスが重要になります。
現代人はオメガ6を多く摂取する傾向にあります。オメガ6とオメガ3の割合が5(オメガ6):1(オメガ3)になっていると言われています。
これではバランスが非常に悪い為、2(オメガ6):1(オメガ3)の割合が健康の為には理想的だと考えられています。
お待たせしました。
では、本日のタイトルにもあったこんな油はヤバイ!は何なのか?
それは・・・
「トランス脂肪酸」です。
これを知っている!という方は栄養に関しての勉強されたことがある方ですね!
でも、殆どの方が初めて聞いたかもしれません。
トランス脂肪酸は本来体内に不要な脂肪酸であり、長期間の過剰摂取により心臓血管系に重大な問題を起こすと言われています。
WHO(世界保健機関)が「心臓血管系の健康増進のため、食事からトランス脂肪酸の摂取を極めて低く抑えるべきだ」と勧告しています。
トランス脂肪酸の大きな問題は細胞の機能を阻害することです。細胞一つひとつが健康であるかどうかのカギは細胞膜にかかっています。
それは、細胞膜が酸素や栄養素の受け渡しをする、情報伝達の信号を送る、老廃物を排泄するなどの重要な役割を担っているからです。
トランス脂肪酸はこの細胞の機能を阻害し、上記の様な働きが弱体化するので可能な限り避けるべきだと言われています。
では、どんな物にトランス脂肪酸が含まれているか?
それは、マーガリンやショートニングに多く含まれています。
アメリカでは2018年からトランス脂肪酸の食品への添加禁止が決まりました。
また諸外国では規制が広がる一方で、日本では何も規制がありません。
ですから、店舗に並ぶ様々の物にトランス脂肪酸が含まれています。
菓子、パン、ケーキ、揚げ物、クリーム、バター・・・。
このように、枚挙にいとまがないです。
日本ではトランス脂肪酸を含んだ食品は多数あります。
ですから、一切口にしないというのは難しいかも知れません。
しかも、トランス脂肪酸を多く含んでいる食品に限ってフワサクで美味しくて病みつきになってしまいがち・・・。
だから、出来る限り摂取を控える!という認識で良いと思います。
意外とこの食品に入っているんだ!という食品も沢山あります。
ですから、普段から商品の裏面にある原材料が示された食品表示を必ずチェックする習慣を付けてください。
食事は精神的な安定の為に重要ですし、体を作る栄養素ともなります。
1日2日体に悪いものを食べた位であれば大きな問題は生じません。
しかし、毎日、毎月、何年も悪い食事を続けていると、気づいた時には体はボロボロになっています。
一度ボロボロになってしんどくて辛い状態になってしまうと、回復するには時間が掛かるので辛い期間が長くなります。急には無くならないのです。
普段からの意識や行動が未来の自分に跳ね返ってきます。
ぜひ、未来の健康の為に今日から「油」に注目してみてください。
それでは、本日はこの辺りで失礼します。
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